言いたか放題

何にでもひとこと言わせて下さい。

「1218日間を地獄」というなら、北朝鮮の収容所はなんと言えばいいのか。

 シリアで3年4カ月にわたり拘束されていた、自称フリージャーナリストの安田純平が文芸春秋2019年1月号に「シリア幽閉記」を寄稿しているというニュースの前振りをヤフーニュースで見た。「1218日間の地獄」と題した見出しで、拘束されていた当時の状況と開放されたときの状況が記されていた。持ち物がすべて奪われたこと。携帯電話を開通しようとしたがだめだったこと。解放後、同時期に拘束されていたカナダ人と連絡がとれたこと。新疆ウイグル自治区から来たウイグル人が、シリアでは外国人を監禁して人質にしていた。そこで子を産み、ウイグル語を教え、育てているという話も聞いたということなどだ。
 拘束は地獄だったというが、食事のことは記されていなかった。安田が開放されたときのインタビュウーでは、顔の色、つやがよく、栄養障害や、虐待による心身の異常も見られなかった。しっかりとした足取りをしていたことが印象的だった。安田は拘束されていた1218日間は地獄だったというが、食事を与えられ、虐待を受けることもなく、独房という個室を与えられ、外部の情報も聞くことが出来た状態が地獄といえるのか。平和な日本で暮らしている我々にとっては地獄だが、世界にはもっと地獄の中で生きながらえている人も多い。北朝鮮の収容所に比べればまだましなほうではないか。